破綻する日本糖尿病学会

.Lowcarboあるいは糖質制限

ume320日本糖尿病学会の「(糖質制限は)現時点では薦められない」とする提言が、昨日NHK等で報じられていました。でも、根拠がないのは学会の方です。おまけにそれをタレ流すNHKや新聞各社は御用メディアでしかなく、原発事故の時と同様の愚を繰り返しています。

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日本糖尿病学会は数十年に渡って糖尿病の食事療法としてカロリー制限を金科玉条としてきました。でも、この方法は行うのが難しく、20人に1人しか実行できないという話もあります。仮にできたとしても糖尿病が寛解するわけではなく、合併症が現れるのを遅らせるだけでしかありません。これでは患者は浮かばれませんし、心ある医療関係者らは合併症の増加に悩み、無力感に苛まれてきたようです。

なぜカロリー制限ではダメなのか。血糖値を上げるのは糖質(炭水化物)しかありません。その糖質を大量に摂る限り、いくらカロリーを落としたところで食後血糖値の上昇は避けられず、平常時との大きな落差が血管を傷つけ、いろんな病気の原因となってきたからです。そのことを明らかにしたのが、ここ10年の間に登場した糖質制限食の実践だったのではなかったのか。

実際、米国や英国の糖尿病学会では既に糖質制限食の効果を認め、治療方法の1つとしています。なのに、日本の糖尿病学会はいまだに従来のカロリー制限に固執し、欧米と日本の肥満の違いなどという意味不明な理由で糖質制限を排除しています。

(追記)米国の糖尿病学会の見解はこちらで解説

学会は糖質制限の長期的影響は不明とする姿勢を採っていますが、それならまず従来のカロリー制限食事療法がいかに患者を苦しめ、治療効果が上がっていない事実から話を始めるべきでしょう。それをせずに糖質制限を拒絶する姿勢には何か別の意図を感じてしまいます。

日本糖尿病学会の提言はこちら

ちなみに、日本糖尿病学会の見解に科学的根拠がない点については、糖質制限の第一人者江部康二医師(京都高尾病院)の解説をご参照下さい。

日本糖尿病学会が今回の提言を行うのは急速に広まりつつある糖質制限へのブレーキが目的なのでしょうか。いやいや学会は反対の立場ではない、今後の調査研究課題だと云っているじゃないかという意見もあるでしょう。でも、それはゴマカシ。だって、どちらが患者の側に立っているのか考えてみて下さい。日本糖尿病学会の提言?は現在病気に苦しみ悩む者たちの足を引っ張ってしまう妨害行為でしかありません。

江部医師がいうように、日本糖尿病学会は墓穴を掘ってしまいました。科学をねじ曲げ、根拠のない話で庶民を欺いたことを恥入るべきです(きっぱり)。

ume320b

全く別の観点から云えば、当局や権威筋がああだこうだと云って庶民を統制しようとした時にはどうしたらいいか。もうお忘れですか? 3.11原発事故でも学びませんでしたか? 忘れた人は、五木寛之さんの教えをもう一度思い起こして下さい。当局や権威筋は権威や組織防衛を第一にし、一人一人の命や生活を軽視する傾向があるからです。