糖質制限1ヶ月経過

.Lowcarboあるいは糖質制限

糖質制限の食事に変えて早1ヶ月。血糖値の自己測定では良好になり、体重も約4kg減。おなかにちょっとエクボ?ができてきたことから考えると、内臓脂肪も減ってきたようです。

食事制限というと何か深刻な響きがありますが、糖質制限はそうではありません。だって、ご飯、パン、麺などを止め、糖質の多い野菜(イモなど)を避けるだけ。アルコールは、糖質の多いビール・日本酒を避け、糖質を含まない焼酎等にすれば問題なし。魚や肉類はウェルカムなので、却って食事内容が贅沢になったかのような感もあります。こんなに簡単でホンマに効果があるんだろうかと思っていたら、びっくりするほどの1ヶ月でした。

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1ヶ月経って私の空腹時血糖値は、以前の120前後から100前後まで落ちてきました(ただし、自己測定は指先の末梢血なので静脈血の数値より少し高めです、念のため)。おまけに内臓脂肪を燃やしているせいか体重が約4kg減りました。

それよりも大きな違いは食後血糖値の低下です。以前は食後1時間値で210台というオゾマシイ値が出た時もあったのに、今では高くても140前後、うまくいけば120を切るところまで回復してきました。食後2時間でみれば安心ゾーン。これは率直に嬉しいですね。膵臓機能も少しは休めたのかな。

実は、この食後血糖値というのがミソで厄介な代物なのです。糖質を摂ると血糖値は急上昇します。それを膵臓からインスリンが出てきて解消させようとするのですが、糖尿病人や境界型人ではそれが上手くいかず、血糖値は高いスパイクを作り出し、かつ長時間血糖値を上げてしまいます。この現象が血管を痛め、失明や腎症(最後は透析)、神経障害、足の切断などのような、いわゆる糖尿病の合併症に繋がっていくわけです。

私は2006年に狭心症を患って以来、3ヶ月に一度血液検査を行ってきました。空腹時血糖値は100前後をウロウロですが、HbA1cは5.8前後と糖尿病の境界領域です。でも、バランスのよい食事を行い運動もそれなりに継続すれば何とかなるだろうと思っていましたし、主治医も問題にしていませんでした。

ところが、先々月自分で血糖値を測ってみると食後1時間で210を超える時がありました。食後2時間では何とか160を切るのですが、140以上のことが多い。これではまさしく糖尿病境界型(糖尿病の一歩手前)です。

食後の高血糖が何故問題なのかといえば、血糖値の急激なアップダウンが血管を痛め、合併症を引き起こすから。空腹時血糖値だけ測って「まだ、糖尿病にはなっていない」と安心していてはダメなわけです。でも、現在の健診では、たいてい空腹時血糖しか測定していません。私の場合、このまま日常を送っていたら早晩クスリやインスリンの厄介になる時が訪れていたであろうということなのです。

慌てていろいろ調べてみたところ、医者は糖尿病になった者には薬やインスリンなどを提供して合併症などを防ぐことに専心するが、糖尿病になりつつある者には、せいぜい「従来型の食事療法と運動療法」を紹介する程度。でも、カロリー制限を主とする「従来型の食事療法」は、日常生活で継続することが難しい上に、効果も怪しい。

こりゃ大変だということで、これまた本屋で見つけたのが江部康二医師(京都市の高尾病院)の糖質制限を紹介した本でした。読んでみると目からウロコの理論と実践紹介。糖質が多いご飯などの主食を止めてしまえば、糖尿病は改善できるというもので、既に数百人数千人の人がそれで上手くいっているというのですから、この理屈・理論の確かさを証明しています。

聞けば、米国や英国の糖尿病学会は既に糖質制限食を治療の選択肢の1つとして組み込んでいるそうですが、日本の糖尿病学会はいまだに認めていません。そんな矛盾の中で始めた私の糖質制限ですが、1ヶ月を経て確かな手応えを感じています。

といいつつ、先月末金沢で美味しい寿司を堪能。寿司米はお米とお砂糖ですから糖質制限者には禁忌。でも前々から予約を入れていたことや、1ヶ月の成果をチェックしようと思って挑戦?したところ、翌朝の血糖値が132あり、夫婦で唖然とした次第です。寿司を楽しむにはまだまだ体質改善が必要みたいですな〜(苦笑)。