横浜市もポリエチレン給水管採用へ

Water

横浜市水道局は、配水管から給水管メーターまでの管材質について、今年12月より従来の塩ビ管に加え、ステンレス管、ポリエチレン管を採用することにしました。8月末までに水道交通委員会委員に指定材料拡大について報告することになっていますが、もう終えたのかもしれません。私などが指摘してきた給水管問題について、やっと老舗水道局も動き出したというわけです。…

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90年代後半の水道法改定によって、水道管の材質についての規制緩和がなされました。従来、水道当局が指定したもの以外の給水装置(管や継ぎ手、および給水管関連設備)は使えなかったのが、国際基準に合致したものであれば利用者が自由に選択できるようになったのです。

ところが、拙宅工事の話でも話題にしたように、この改定が水道関係者にはなかなか広まりませんでした。大都市の水道関係部局でも法改定の内容や意義を理解しない人たちが多く、利用者に混乱と不信を与えてきました。私が関わった例でも10は下りません。とくに神奈川県は先進的な横須賀市を除き、横浜市や神奈川県営水道などは絶対にポリエチレン管を使わせないという解釈をとり、利用者を困らせてきましたが、今回の動きでそれが解消されることになります。有り難いことです。

なぜ、給水管材質の改定が必要なのか。その意義と発展性については別稿で再度紹介したいと思いますが、水道事業の民営化の動きの中での位置づけには注意しておかないと、いったい誰のための水道サービスなのか曖昧になっていくでしょう。

また、横浜市の給水装置仕様改定の中では止水栓の廃止まで織り込んでいるらしく、水道事業者の責任や利用者の利便性をいったいどう考えているのか不明な点もあります。この点はもう少し情報が入ったら、また取り上げてみたいと思います。

とりあえず報告まで。