もう1人のロビン・クック

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コーマ [DVD]元英国外相じゃない方のロビン・クック、私にはこちらの人物の方が馴染みが深い。彼の最初の作品「Coma」を観た時は衝撃的でした。日本ではまんま翻訳題で「コーマ」(昏睡)として映画上映されたようですが、私が観たのはTVでの再放映。

観たストーリーを連れ合いに話すと是非一度観たい観たいとのこと。でも、80年代にはVHSで見つけることができませんでした。

今私の手元に1本あります。これは10年前クリプト取材で訪れた米国ミルウォーキーのダウンタウンのビデオ屋さんで見つけたもの。オリジナルつまり英語版なので、筋がもうひとつわかりにくいのが難点(苦笑)。幸い、数年前にDVDが普及しはじめてリリースされているようですので今では日本でも探し出すことができるでしょう。

肝心の映画の筋はこうです。ある病院で、健康で若い患者たちがありふれた手術中に不可避な昏睡(コーマ)に陥ります。繰り返される出来事を不信に思った主人公の女医さん、どうやら病院内で患者が殺されているのではないかと、命をかけて真相解明していくというもの。これだけならどこでもある医療サスペンス。でも、「Coma」は違います。

coma昏睡状態にされた患者さんは実は臓器移植用に確保されたものであり、悪い連中がお金持ちのために患者の臓器を商品にしていたのです。そして、その「保存方法」がなんとまぁ一度観たら忘れられないシロモノ。臓器密売移植だけでも時代を先取っていましたが、その内容がまるでSFのような、あるいは近未来を暗示するような内容だっただけに発表当時も何かと話題になったそうです。私たち夫婦も臓器移植絡みの犯罪が出てくるといつも思い出してしまいます。

原作がロビン・クック。出演はジュヌビエーヴ・ビジョルドやマイケル・ダグラスなど。1978年のMGM作品です。映画版ディレクターと脚本が最近亡くなったマイケル・クライトン。ね、面白そうでしょ? 興味のある人は是非どうぞ。

(左上は米国で購入したVHS)