雨水タンクのそうじ

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 今回は雨水利用のカゲの部分の話。


 雨水利用では、タダの資源である雨水を使ってトイレ用水にしたり、庭の撒き水にしたりすることができます。いったんダムなどに貯え、それを多大なエネルギーを使って処理し配水することを考えるなら、実に省エネ的で環境に配慮した方法です。
しかし、そのためには、自分で自分の雨水施設を維持管理しなければなりません。これが苦にならない人には問題ありませんが、設備をつけただけで利益だけが得られると思っている人には「そんなの聞いてなかった」となりかねません。
 蛇口をひねるとジャーと出る水道水は、どこかで誰かがせっせと水を集めて、お金をかけて作り出しているのです。雨水を使う時には処理のような大仰なものはいらなくても、どこかの誰かではなく使用者自身が設備の維持管理を行い、適正に動くように(というか、ちゃんと動けばいいだけだけど)努力しなくちゃならんというわけです。

 ということで、そのメンテの一端を私自身の作業で紹介しておきましょう。

左はわが家の雨水タンク地上部分。
植栽を置いているイス下に簡易沈殿槽、
そこから地下のタンク(1トン)に入れます。
写真右に見えるのがタンク上部のフタ、
正面手前はタンクを水を汲み出す手押しポンプ、
ちょっと見えにくいですが奥側に水洗トイレへの
送水ポンプが少し映っています。

タンクに入れる前に設けたトラップには
たくさんの沈殿物!

水を抜いて中をそうじ

雨水の中には雑多な汚染物があり、
家の後ろのバス道路からの排ガス成分で
べっとり沈殿槽が汚れています。

そうじをした後、

今回はちょっと工夫してみました。
第二沈殿槽に不織布のろ過シートをはめ込み、
最終槽には木炭を入れています
(袋に詰めています)。

次回のそうじの時に楽できるかどうか。

さてさて、メインの雨水タンクもおそうじです。
こちらは昨年10月以来2回目のそうじですが、
最初はゴミそうじ程度だったのは、今回は大違い。

汚染物がベタ〜〜〜ッと溜まっていて、
真っ黒になりながらの大掃除とあいなりました。

壁にベッタリこびり付いた汚れ
タンク底にも約2cm程度の堆積物、
比重の軽い真っ黒な成分は
排ガス中のスス等でしょうか。

底に溜まった汚れを柄杓で何度もすくい、
バケツでタンクから取り出しました。
掃除にかかった時間、およそ2時間弱。
結構な労働です。
年をとったらやりたくない仕事ですね。

掃除が終わってタンクから外を眺めると
青空がキレイでした。
 そうじの手間は周囲の状況にもよりますが、年に1度か2度は必要でしょう。それをサボると、ポンプに異物が詰まったり、トイレ用水が汚れてきたり、いろいろと不都合がでてきます。このメンテ込みで雨水利用を考えて下さい。これがあるから、より雨水の実情に迫れるということもできるでしょう。 ’