エコメーター?

Water

 鉛の続き。
 エコメーターといってもエコロジカルな度合いを測るものではありません。金門製作所が今春から販売するという水道メーターの名前です。

 何がエコかといえば、鉛がほとんど入っていないということなんですね。つまり、今までの、そして現在日本中の皆さんが、そして筆者も使っている水道メーターは鉛が溶け出す危険性がある製品だということです。ご存じでしたか?
 既に触れたように、銅合金製品にはその加工性を上げるために鉛が入れられています。これでは鉛溶出が避けられず、米国やヨーロッパでは使用できないことにもなりかねないので、関係業者は鉛に替わるものを必死に探してきました。その結果のひとつがこれ。エコメーターの銅合金は宝伸銅工業(大阪府堺市)が開発した「エコブラス」を採用し、鉛の溶出を低く押さえたというわけです。メーカー側の言い分では、これで鉛濃度0.01ミリグラム/リットルをクリアできるとのことですから、逆に言えば従来メーターからはこれよりも高濃度の鉛が出てくることを示唆しています。業界雑誌では、「環境問題に配慮した21世紀型商品」なんて持ち上げていますが(水道公論2000年2月号)、今までの鉛溶け出しメーターはいったいどう始末するんでしょうか。過去に鉛汚染を作り出しておいた責任を放置したまま新製品を売るというのは、ちょっと納得がいきません。全国ほとんどの家庭で鉛が出てくることを情報開示し、その取替をめざす必要があるのではないかと思いますが、いかが?  ’