2019年 道東8 フラテッロ・ディ・ミクニ

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また行きたいと思った2つ目の美味しい宿はフラテッロ・ディ・ミクニ。上川町の大雪森のガーデン内に併設されたヴィラ&レストランです。

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よく話題になる旭山動物園に一回行きたかったので、当初宿は旭川市内のホテルを押さえていました。でも、地図などを眺めていたら、北見からの道中にある上川町にミクニの名前をつけたレストランを発見。調べてみると、北海道の増毛町出身の三国氏が「トラットリア・ピッツェリア・テルツィーナ」(札幌)の堀川氏とタッグを組んだ場所らしい。

美味しそうだな、ここにしようと出かけたら、レストランは大雪森のガーデンと同じ敷地内。名前を知らない綺麗な花々が咲き誇る様は感激で、ちょうどヒマラヤの青いケシ、「メコノプシス・ベトニキフォリア」が満開でなかなか見応えありました。(詳しくはガーデンサイトへどうぞ)。

ヒマラヤの青いケシ、「メコノプシス・ベトニキフォリア」

さて食事の話。夕食はいつからになさいますかと問われ、18時半くらいかなと応えていたら、マネージャー曰く「18時がいいですよ。暗くなってくると景色が楽しめませんから」と薦められ18時に前倒し。これは有り難いアドヴァイスでした。

左に行くとフラワーガーデン、レストランは丘の上。

というのも、ここの景色はプライスレス。席につくと眼前は十勝連峰北側の大雪山系を背景に緑の放牧地や田畝が広がる雄大な景色が迫ってきます。暗くなってくると、この景色は見えません。

撮影は翌朝です、念のため。

食事は地元食材を活かしたイタリアン風の創作料理。写真で見ると、どこでもあるような普通な感じ。あにはからんや、味わいがびっくりでした。

下のパスタは積丹の雲丹で和えたもの。写真の通りで、見栄えに凝っているわけでもなく過剰な演出はなし。似たようなものは過去に何度も食べていますが、口に入れてみるとじんわり旨味が広がり、まるで甘海老やイクラが薬味のようで口福感に満たされます。私が食べた似たようなパスタでは最高クラスの味でした。

積丹の雲丹パスタ、上は甘海老やイクラ燻製卵黄を散らしています。

また、野菜の味わいが深いというか濃いのです。驚きました。関西でも結構美味しいのを食べている身ですが、上川町の野菜は鮮度だけでなく味わいの質が違うみたい(に感じた)。食後に宮本シェフに尋ねたら、野菜などの食材がいいのでそれを活かすことを第一に考えているとか。

ニンジンやカブ、アスパラの味が力強く、まるでお肉が添え物でした。

サービスもいい。気遣い配慮、ワインのサービスどれも最高クラスのレストランと同じ。最後の最後まで美味しく楽しい時間を過ごすことができました。翌朝は朝からピザを焼いてくれたのもなかなか。

☆の数がどうのこうのより、味わい重視の人にはきっと満足できるでしょう。値段もリーズナブルなので近くに住んでいたら何度も行きそうな場所ですが、関西からは遠く、北海道とくに旭川付近の人が羨ましい。

(追記)
レストランの話では、場所柄お昼のお客が多いらしく、泊まりで食事というのは比較的に予約が取りやすいとか。森のガーデンもじっくり堪能するのがベターでしょう。フラテッロ・ディ・ミクニへのアクセスはJR上川駅からシャトルバスで約15分。旭川からなら車で1時間程度です。