「エコ住宅」個人で建築という記事

.EcoStyle

(読売新聞大阪版2000.01.22夕刊)

拙宅建築を紹介した新聞記事としては、これが2つ目。今回の記事は、担当のT記者がじっくり取材して書いて下さったこともあり、有害建材をできるだけ排除したという成果の一端をお伝えすることができました。


  私の説明がまずかったせいか、記事内容の細かい点に若干難点がありますが、全体としてはポイントをうまく掴んだものとなっています。まぁ、こちらとしては、外部の方々が拙宅をどのように紹介するか、どの辺に注目したのか等を知る良い機会でもありますので、(他人事のように)楽しく読ませてもらいました。

  記事の見出しに「個人で建築」とあるのは、こういった実験住宅的なものを建てるのは公共機関か会社組織がほとんど・・・という考え方の逆を表現したかったのでしょうか。たしかに拙宅建築は実験的要素がたくさんあり、今後のたたき台にしてほしいという願いもあります。でも、この手の住宅を作る人たちは全国でもどんどん増えてきているのではないでしょうか。そういう方向性が見出しから読みとれないのは残念です。

   また、拙宅のような住宅が建設省が温暖化防止のために進めている環境共生住宅(エコハウス)構想とも一致・・・との記載は、ちょっと腕を組んで考え込んでしまいました。個人的には、国や業界のいうエコハウスとは違うんちゃうか、と言いたい所。なぜなら、自分の住みたい家をめざしたら世間で言うところのエコハウスみたいなものになったという話と、どっかの学者や業界が考えた商売としてのエコハウスってのは結果が似ているようでも、住む人の考え方も思い入れも違うもん。まぁ、外から見ると同じように見えるので仕方がないかもね。
 ほんまは私みたいな建築部外者が一生懸命あれこれ考えなくても、ちゃんと環境に配慮し、安全な家を作る仕様を建築関係者が公開してくれていたら良かったんだけど、現時点では満足なものはないと言っても過言ではないでしょうか。そういう意味では、建築業界関係者の方々に苦言のひとつも呈したいところです(あ、また新たな敵を作っちゃったな)。