桜はモノクロ? その2

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京都の桜は、いや滋賀も北部の一部を除けば、もうオシマイ。今年は寒暖の妙か比較的長く花が楽しめました。
ところで、ここ数年桜を撮るのはなかなか難しいということを実感。白は白で難しいし、ピンクを撮ろうとしても淡くて上手くいきません。おまけに花の形態はボンボン状でメリハリつきにくし。記録として撮るならそのまま撮せばいいのですが、感動を写し撮るのは簡単ではありません。三年前に書いたように鳥のように紫外線察知な眼で観るか、あるいは色を消して明暗の雰囲気を出すのが良いのか、そう考えてきました。ということで、今年も色つきと色なしでトライ。

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今年はバタバタしていたので桜にどっぷり入り込めませんでしたが、気温や雨の事情で花の保ちが比較的長かったせいもあり、自宅近辺だけでなく京都蹴上のインクライン、平安神宮庭園、植物園、哲学の道等々いろんな桜を楽しめました。

10日ほど前だったか、たまたま乗ったタクシーの運転手さんから夜桜なら四条河原町の木屋町筋南がいいと聞いたので、お腹いっぱいホロ酔い気分の晩に足を伸ばしてみると、ホンマに素晴らしかった。歩いているのは8割方外国人というのが今風ですが、今年の桜は彼らにも良い印象を与えたのではないでしょうか。

ところで、3年前の4月に「桜はモノクロ? 」という記事を書きました。あれから3年。毎年いろいろ試してはみるのですが、私の腕では見た目ほど華やかには写りません。どうしても色がうまく出せないのです。編集ソフトで光の階調をいじればいいと云えば話はオシマイですが、それでは面白くありません。

今年のカメラは一台目はMM(モノクロ専用機)にSummicron 35mm、もう一台はα7ⅢにSummicron 50mmをつけて臨みました。でも、二台持ちにすると意識が分散し、集中力が薄れます。これはいかんと考え、後半はモノクロ一台に専念しました。

やはりというか、とりあえずの現在までの結論は、桜撮りはモノクロ。以前記したように色の情報を消し去って白黒明暗だけでカタチや姿を写し撮るのなら私でもなんとかそれなりのものが撮れるから。

蛇足ながら、観光客でいっぱいな場所で桜の写真を撮ろうとすると群衆の中での位置撮りに神経を使います。むしろ写真で撮るよりも目に映った桜をそのまま・あるがままに愉しむというのがメンタルには一番かなぁと思うこの頃です。以降、何枚か気に入った桜の写真を紹介します。