オワコン

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『DAYS JAPAN』が休刊、というお知らせが本の最後に載っていました。「一枚の写真が国家を動かすこともある。・・・」というキャッチフレーズの雑誌でしたが、如何せん資金繰りができなくなればオシマイ。あぁ、またオワコンなのか〜と思うとともに、時代が本という形態を必要としなくなりつつあるのを危惧します。

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オワコンとは終わったコンテンツ。一般に時代に合わなくなった、ブームが去った、そんなモノやサービス等のことですが、何か侮蔑的な云いようのように思う人が多いのではないでしょうか。でも、以前当たり前だったモノやサービスが現在使われなくなったのを、事実関係の認識としてオワコンと称するのだ、とシンプルに考えればいい。

そういう意味では雑誌の休刊や廃刊はまさしくオワコン。『DAYS JAPAN』は3.11の東電原発事故をフォローしていた数少ない雑誌だし、世界各地の驚くような報道写真が登場していた貴重な情報源でした。以前講談社から出ていた時に廃刊の危機にあったのを有志の皆さんが何とか支えて継続させてきた経緯がありましたが、今回はそうもいかない状況だったのでしょう。

考えてみれば、このサイトで雑誌の廃刊を紹介するのはこれが初めてではありません。これまた硬派な雑誌、『技術と人間』が事実上の廃刊に至ったのは2005年のこと。社会や世相に鋭く迫る硬派な雑誌が、それも自分が定期購読していたものがどんどん消え去るのはとっても寂しく、そして残念です。

さて、写真でオワコンといえば、フィルムカメラがそうでした。デジカメの登場した時から、現像や引き延ばしに手間がかかる様式は、コダックが予想した通り、消え去る運命だったのです。

フィルム写真だけではありません。印刷の本そのものがオワコンになりつつある現在、印刷物の写真集も現在は女優・モデルモノ以外ではほとんど売れず、ほとんどオワコンといってもいい。今から本や写真集を出そうという人は売れ行き無視の自費出版か、ネットで公開して様子を見てから印刷を考える、というのが基本です。

オワコンといえば、電気メータの検針員はスマートメータの導入でお役御免。あと1,2年でお払い箱が厳格に決定しています。年金生活者が検針員というケースが多そうなので大変ですね。

デジタル化やネットの普及は今後さらにオワコンを増やしていきます。つい最近聞いた話では放射線科医師の志望者が減っているらしい。AIの普及で人間による診断の必要性が薄れ、これからは商売上がったりだから、です。かの有名なワトソン等の導入は医療現場において山ほどオワコンを作り出しますから、医者になったら実入りは安泰という時代はもう長くないのかもしれません。

ついでにいえば、新聞やテレビも私にはオワコン。「私には」とつけて今は記しますが、5年10年先には「みんなにとって」に変化するのではないでしょうか。そんなことはないと思う人は現在新聞を読むのを日課としているような団塊世代以上の年配者ではないのか。

だって、通勤電車で新聞を読んでいる人はめっきり減りました。皆スマホです。近所の販売店も購読者減で喘いでいます。人口減も考慮すれば、今後は発行部数が極端に減るのは目にみえており、早晩オワコンでしょう。

テレビも同様。テレビを支配しているのは広告産業ですが(注)、ネットがこれだけ一般的になってくると、テレビや新聞を宣伝媒体で使うよりネットに注力する方が外れが少なく効率が良いからです。一方、FBやグーグル、アマゾン、そしてアップルの株価が騰がっていくのは読者視聴者が情報源をネットに求めるようになってきた現れ。

・・・などと、ある雑誌の休刊からいろいろ考えてみました。あなたが今当たり前にしていることはオワコン候補なのか、それとも既にオワコンなのかどうか、一度考えてみるのも一興です。終わって欲しくないものはたくさんありますが、いつも、いつだって「時代は変わる」のですから、変な拘りや判断ミスは今後のあなたの命運に大きく影響することでしょう。

(注)NHKは別だと思う人はNHKが誰の広告を行っているのか考えてみて下さい。