秋の旬を楽しむ

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秋といえば紅葉。今年は京都だけでなく加賀の那谷寺の赤も楽しむことができました。そしてもう一つ、晩秋といえば蟹。こちらも茹でると赤い。
今年は金沢の乙女寿司で堪能しただけでなく、なじみの魚屋さんに頼んで自宅へ送ってもらい、お近所にもお裾分け。味わいは云うまでもなく、旬のモノを楽しむと自分も季節の変化に同期しているような感じがして趣き深い。

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京都の紅葉、今年は赤くなるのが早そうだと思っていたら、今日現在でも京都はまだ見頃の場所がたくさんあるそうな。要するに、ピークからオシマイまでが長いのです。観光客にとっては良い年ですね〜。

かくいう私、今年は修学院、曼殊院北のセミナーハウス、それに永観堂を楽しみました。賑やかな永観堂は昨年も訪れましたが、今年の方が鮮やかで素晴らしい。加えて加賀の那谷寺や兼六園にも出かけました。というか、金沢にお寿司を食べに行く途中に寄ったので少々語弊あり。

那谷寺は石川の紅葉の名所の1つ。京都のと違って紅葉一本の赤攻めではなく、ドウダンツツジとの二重奏というのが特長です。これがまたなかなか美しい。富山や石川ではドウダンツツジが大きく綺麗なので余計にそう感じるのかもしれません。いろいろな赤があるもんですな〜。

もう一方の赤は蟹。こどもの頃、海老・蟹がダメ。食べると口の中に蕁麻疹ができてしまいます。一生ダメかと思っていたら、大人になってから新鮮なものなら問題なし。今でも旧いのは危ないので、鮮度が落ちるとできる何らかの成分が悪さをしていたのかもしれません。

かといって、新鮮な蟹はどこで食べるのか。水揚げした近くがいいのは当然です。実は10数年前金沢で見つけたお寿司屋さんで得難い経験をしました。

金沢といえば北陸の加能ガニ(福井では越前ガニ)がうまいということで、11月の旬に香箱(雌ガニ)を食べたら、こんな美味しいものがあったのかとびっくり。それ以来この季節になると香箱は欠かせないものになりました。もちろん、雄ガニの方も問題なし。こどもの頃はいったい何を食べていたんでしょうかね。

今年の香箱。これを食べないと蟹のシーズンだとは思えない。
(2018年11月17日 @乙女寿司)

現在北陸のカニは11月の解禁日から3月最初まで、とくに雌の香箱(セイコとかコッペと云う云い方もあり)は年内いっぱいでオシマイです。最近はロシヤなどのモノが冷凍ありで年から年中出回っていますが、季節や旬を味わうという立場や資源保護の観点から私は手を出しません。ヤヤコシイのはヤクザ絡みのカニも最近増えてきていることを指摘する人もいます(いずれまた紹介)。

そんな事情はさておき、旬のモノを味わうと、まるで自分が季節の移り変わりと連動しているようで何かしら嬉しくなってしまいます。

金沢の馴染みの清一商店(注)に足折れのを数匹購入し、ご近所の知り合いにもお裾分け。こんな口福をいったいいつまで続けることができるのか。今はただただ美味しく味わうのみ。

清一商店から届いた蟹の1つ。爪と足が折れていなければ二万円くらいはゆうにしそうな感じ。

(注)昨年夏まで近江町市場に「米崎」の名前で出ていた魚屋さん。お店の権利を巡る問題で市場から外へ。片町の外れに小さなお店を出して早くも1年。もともとお店相手の商いだったことに加え、清一さんの目利きもあって最近は金沢のお寿司屋さんにも入れるほどの繁盛ぶり。馴染みになれば驚くほど安く買えますよ(お薦め)。