新緑の蔭

.Photo

先週末京都へ。目的地の到着時間には少し間があったので曼殊院へ。連休で混んでいるかと思いきや閑散。観光客は新緑の季節にはやって来ないのでしょうか。もったいないなぁ(ホンマ)。ということで、京都の新緑の景色を少々。

・・・

今年の桜が早かったせいでしょうか、新緑も例年より早めの京都。滋賀との境界である途中峠から南下して行くと山々の新緑が萌えて美しい! 目的地にそのまま行くのももったいないので、どこかに寄って行こうということになり、修学院近くの曼殊院へ。

当日持っていたレンズ/カメラは、花影S1/GXR(タンバールもどき)、Summilux 28mm/Qに Summicron35mm/MMの3つ。描写が異なる3つなので使い分けが楽しいのですが、残念ながらこちらは1人。千手観音とはいいませんが、せめて6本くらい手が欲しい(苦笑)。

1枚目は曼殊院の紅葉。紅葉といっても新葉ですから緑色。花影S1で撮った写真はピンボケみたいになりますが、真ん中付近の葉っぱを見れば、そうじゃないのがわかります(クリックで拡大)。また、手前つまり下側の葉っぱは色の塊になっていますが、それでも輪郭を保っています。

タンバール同様、花影S1では前方収差が普通のレンズとは逆になるため、前ボケが特長的。緑陰の照射を感じていただけたら幸甚です。

次も紅葉。こちらは中央の葉っぱの注目。強い日射で葉っぱの輪郭が萌え、新緑の雰囲気を醸し出しています。

それにしても花影S1には驚きます。周囲の収差が大きいので使いこなしが難しいし、写りにメルハリを求める人には困りものでしょうが、この雰囲気は他のレンズではちょっと真似できません。

ちなみに今風なSummiluxで曼殊院のお庭を撮ると次の通り。葉っぱは輪郭の隅々までくっきりに写っています。

下は下鴨の糾の森。Summiluxを使うとしっかりきっちりくっきり。でも、観光パンフレットや百科事典に載せるような仕上がりになってしまいます。

最後にもう1枚。次は柊屋のお庭から見上げて撮ったものです。逆光なので露出をプラス側にしていますから背景は吹っ飛んでいます。おまけに、花影S1を使っているので葉の輪郭は滲みます。でも、近眼の私には滲んだ淡緑がしっくりくるもんですから面白い。

以上、新緑寸景でした。