いわし雲

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先月のある日のこと、ラジオから聞き慣れた清楚な歌声が聞こえてきました。題名は「いわし雲」で、歌い手は山本潤子さん。そんな曲あったのかしらんと思っていると、どうやらスタジオ録音を蔵出ししたものだとか。ラジオで村井邦彦さんがそう説明していました。

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「翼をください」を作った男たち~山上路夫・村井邦彦作品集~

この曲、買い!ということでiTunesストアへ出かけると未発売。じゃ、どこにあるの? と調べてみると、12月中旬に出る、「翼をください」を作った男たち~山上路夫・村井邦彦作品集 に収録されているとのことでした。ラジオで流れたのは販売前のプロモーションを兼ねていたのでしょう。

山本潤子さんといえば、新居潤子さん。昔のフォークファンには結婚前の名字の方が通りがいいかもしれせん。「赤い鳥」のツインボーカルの1人(注)。赤い鳥解散の後はハイ・ファイ・セットで、「フィーリング」や「冷たい雨」(ユーミンの曲)などでヒットを飛ばしました。


竹田の子守唄

赤い鳥は1969年のヤマハ・ライトミュージックコンテストで優勝。その時に競った相手が「チューリップ」や「オフコース」だったのですから、時代は一気にポップなフォークに動いていくのも宜なるかな。

当時こちらは高校生、高校サボって赤い鳥のアルバム、「竹田の子守歌」(1971)を擦り切れるほどよく聴き、友人らとあれこれ論評したりしたのをよく覚えています。

多くの楽曲は作詞が山上路夫さん、作曲が村井邦彦さんで、自作自演(シンガーソングライター)が流行っていた時代でしたから、ちょっと違和感ありで、赤い鳥は専門分化しているなぁと思ったものでした。

その後、B面一曲目の「翼をください」が有名になって学校の卒業式などで使われるようになることは予想できませんでしたが、あれは曲解の所以でしょう(要するに、学校の先生たちは歌詞をちゃんと読んでいない。きちんと読めば卒業式では使えないはず・・・、蛇足でした)。


「いわし雲」はノドを潰してしまい歌を諦めた山本さんが以前スタジオ録音していたのを、村井さんがお蔵入りさせるのはもったいないということで今回アルバムに収録したのことです。アルバムはさておき、とりあえず聴きたいのは「いわし雲」だけな私です。

(注)赤い鳥のもう1人のボーカルは平山康代さん(紙ふうせん)。つまり、赤い鳥は紙ふうせんとハイ・ファイ・セットに分離したというわけ。