切り通し

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先日日本を襲った台風5号。各地で大雨を降らせ一部の地域では洪水被害をもたらしました。とくに滋賀県長浜市の姉川氾濫は馴染みのある場所だったので余計に心配になりました。ところが、この氾濫は地元が堤防を切った箇所からのものだと報じられ、改めてびっくり。

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8日午前1時、滋賀県長浜市を流れる姉川が台風の豪雨で氾濫し、周辺の住宅街に被害を与えました。幸い、死者はいないとのことですが、周辺住民250人は近くの小学校へ避難を余儀なくされました。凄い雨だったねと思いきや、この洪水は人災の要素があると知ったのはその日の晩見たネットの記事でした。

毎日放送 2017/8/8より

8日8日の毎日放送によると、氾濫は「切り通し」と呼ばれる堤防の一部を切った箇所からのものだったらしい。なぜそんなことをするかといえば、堤防があると交通の妨げになり地元の利便性が落ちるため。でも堤防を切ってしまえば、そこから水が市街地に流れ込むことは誰でもわかります。今までの非常時には地元自治会や消防団が切り欠いた部分に堰板を填め込んで急ごしらえの堤防にするという対応だったのが今回の豪雨では間に合わなかったらしい。

生活の利便性をとるのか、それとも非常時の安全性を選ぶのか、その選択を巡ってはいろいろな意見があるでしょうが、洪水防止の堤防を切ってしまうと堤防の効力はないがしろ。加えて、昨今の降雨量とその速度は従来の統計を全く凌駕しています。そう考えると、今までは仮設の堰板を入れることで獲得できた地域の安全は消え去ってしまいます。今回はまさにその実例だったわけで、亡くなる人がいなかったのは不幸中の幸いでした。

こんな「切り通し」って全国各地にたくさんあるのではないでしょうか。昨今の雨の降り方は以前の統計では判断できない位、変貌してきました。早急な見直し改善の必要性を感じる事案です。