遅れた新あゆ

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毎年4月には新あゆの炊きモノが出回りますが、今年はありませんでした。聞けば、あゆの水揚げが極端に少なく調理に回す分がなかったらしい。あらら。どげんなるんかね〜と心配していたら、5月連休明けになって「できました」となじみのお店から連絡あり。1ヶ月遅れの登場です。

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寒い寒い冬が終わりに近づくと水が温み、気温が上がってくると春を感じ、そしていつのまにか堪えられないまで気温が上がってしまう夏。いや、その前に湿気たっぷりの梅雨もありで、私たちは温度や湿度の変化でいやおうなく季節を感じます。また、梅の香りで春の訪れを知ったり、桜の開花で春を愉しむのも季節の移ろいを実感するところでしょう。

食べ物もそう。野菜にも魚にも旬があるのは当たり前。それをハシリ、サカリ、ナゴリといろんな表現を使って愉しんできた知恵は日本ならではのもの。ところが、最近は温室栽培や養殖が一般化してきて季節感が失われつつあるのが何ですが、それでも旬のものが手に入るならそれに越したことはありません。

ということで、毎年4月に届く新あゆの話。食べ物で愉しむ季節感は花の開花で愉しむのとはまた違った趣きありで、食いしん坊にはオツなもの。そういう意味で新あゆは春の到来を確認する風物詩の1つです。それが今年が4月には間に合いませんでした。報道によるとびわ湖のあゆの水揚げがさっぱりとのことだったので遅れるだろうとは思っていましたが、1ヶ月もずれてしまいました。

単なる年変動のゆえなのか、それとも昨今の気候変化が原因なのか、私にはわかりません。でも、今年の新あゆがずれ込んだことで、季節のものをその季節に食することができるのはなんとまぁ幸せなことだと再確認した次第です。

糖質制限な者にとっても数匹なら大丈夫?