トーマス・メイソン

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本サイトでなぜかしら人気な記事の1つが「スイスコットン」。書いたのは5年前ですが、グーグルで「スイスコットン」と検索すると上位に出てくるので、いまだにアクセスが途切れません。そのシャツを誂えてくれるのは金沢の金港堂さん。このお店、ユーミン夫妻の御用達なんて雑誌で紹介されたんで全国区になってしまいました。そのお店でまたシャツを1枚誂えました。

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私、糖質制限以前は肥満気味だったため、既製品では袖や全体を合わせるとネック回りやウエスト周りがしっくりきません。そういうわけで時々デパート等のイージーオーダーで作ったりしてきました。

ある時、生地の質感に魅せられフルオーダーでシャツを作ってみると、出来上がりのフィット感に嵌まってしまい、ときどき誂えることになったのは既に紹介した通り。お願いしているのは金沢の金港堂さん。香林坊近くの片町商店街にある老舗のアパレル店です。旅行先での「気の大きさ」も多分に関係しているのでしょうが、私も連れ合いも金沢に出かけるとときどき注文してしまいます。

フルオーダーでシャツを作る場合、採寸して型紙を起こすところから始まります。襟サイズもボタン位置やボタン糸など何から何まで自分で決めることができるので、大仰にいえば世界で1つだけのモノが作れます。サイズだけでいえば私の場合、糖質制限で体型が激変したため今では既製品でも着れるようになったんですが、一度味わったフィット感は簡単には忘れられません(苦笑)。

昨年だったか、雑誌「婦人画報」やメンズファッション誌でユーミンさんや松任谷正隆さんがこの店でシャツを誂えていることが紹介されたので一気に全国区になってしまいました。喜ばしい反面、気に入った生地が出てくると競争になってきた感もあり(笑)、客としては痛し痒しというところ。

何年か前の話ですが、連れ合いに付き合って女性もののアパレル店をぶらぶらしていると、あるブランドの上質で高価なシャツの襟にアルビニ名を発見。値段がそれなりに高くても女性ものなら売れるというのでしょうか。あの値段なら同じアルビニ生地を使って自分で誂えた方がずっとリーズナブル。ユーミンさん賢い、というべきところです。

あ、そうそう金港堂のフルオーダーのシャツ作りは放送業界でも活用されており、金港堂さんによると「花子とアン」などNHKの朝ドラ用に時々誂えていたとのこと(NHKは公表していない)。

その金港堂さんにまたシャツを作ってもらいました。今回の生地はトーマン・メイソン。もともとは英国ブランドだったのですが現在はイタリアのアルビニ社傘下になっているので、商売的にはイタリア生地。私にとっては、前にも取り上げたスイスコットンのALUMOと同じくらい気に入っている生地メーカーです。

普通のシャツは80番とか100番の糸で作りますが、120番とか140番になってくると手触りや肌触りはかなり変わり、織りによってはシルキーな感じになるが面白い。今回のは120番のピスポーク。ときどきこのクラスのを身に纏うのもいいもんですよ。背筋がしゃんとするかもしれません(笑)。

仕上がり時に金港堂さんから送られてきたシャツの写真