落ち穂拾い オーストリア旅行その15

.Travel & Taste

オーストリア旅行記、いかがでしたか。時系列ではないのでわかりにくかったかもしれません。それはお許し頂くとして、書いた後にわかったこと、書き足りなかったこと等の後日談について追加させて下さい。

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まずグリュスゴット。前に触れた通り、オーストリアの「こんにちは」はグリュスゴット。帰国後ある本を読んでいたら、その表現分布なるものを見つけました(以下の図)。南ドイツでもグーテンタークじゃないんですね〜。知らんかった。

出典は「ウィーン・オーストリアを知るための57章」(明石書店)

出典は「ウィーン・オーストリアを知るための57章」(明石書店)

次にシリア難民問題。雑誌クーリエの最新号(2015 Vol.133)にシリアを脱出した若者4人のバッグの中身が紹介されていました。共通する中身は身分証明書と携帯電話、それに少しばかりの衣類他。携帯機器は経路の連絡、入国斡旋業者との連絡などに使われたそうな。先に記したように、彼らにとって携帯機器は命を守るための必需品だという証拠です。やはり学ぶべきはSIMフリーな携帯機器の活用方法(きっぱり)。明日のためにどうぞ。

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インスブルックでは先に紹介したスティフスケラー以外に、トリップアドヴァイザーで評判のインド料理レストラン、RAMA(ラーマ)にも行きました。滋味深く美味しいカレーで、味、値段、気易さどれをとってもトリップアドヴァイザーでご当地一番なのに納得。お薦め。


win150914もう1つ予約して出かけたのはSitzwohl。地元の若い人たちが1Fバーに集まって寛いでいる様子はなかなかでしたが、2Fのレストランの入りはもう1つ。でも、ここで美味しいワインと鹿肉ステーキをいただき、オーストリアにもこんなに素晴らしいワインがあるんだということを実感した次第。


そしてザルツブルク。当初ザルツブルグと書いていましたが、ドイツ語読みのザルツブルクに途中から変えました。英語ならサルツバーグですね。

ザルツカンマーグートのシャーフベルク鉄道の急勾配について、自己写真判定で約20度としていましたが、当該鉄道サイトを再チェックすると最大傾斜角度は26度でした。

また、ホットドッグみたいなボスナの由来はボスニア人が持ち込んだかららしい。云われてみれば、まんまですね。

bier1509ビールについての追加。オーストリアではドイツやベルギーと同じく、飲み物はビールが一番ポピュラーです。古くからのビール醸造所が各地にたくさん。短期間の滞在ではどの醸造所のどの銘柄がいいのかまで分かりませんが、ザルツブルクにもいろいろあり。

そのうちの1つ、Stieglには工場を改装した博物館と併設のレストランがあるということで、ちょこっと出かけてみました。

博物館見学は3種類のビール試飲付き(料金は€11だけどザルツブルクカードを持っていればタダ)なので、中庭のレストランでシュニッツェルとサラダを注文すれば豪華なランチの出来上がり。生姜ビールは初めての経験でしたが、これまた堪能。ビール好きは是非どうぞ(笑)。きっと嵌まります。


さてさて昨年も紹介した旅行中の血糖値ですが、今年もチェックしました。その結果、本来は低くなるはずの朝方が高めに出たりして、ちょっとがっかり。トシのため体が時差7時間についていけず、睡眠の時差調整が難しかったからかもしれません。でも、生ビールを時々飲んでいた割には、食後の血糖値は比較的落ち着いていました。パンや炭水化物を減らしてローカーボにしつつも、生ビールはホンマに美味いのでついつい手を出していましたが、アルコールによる糖新生抑制効果がうまく働いたのかもしれません。だからといって過信は禁物。血糖値の注意が必要な人はご用心。

今回の旅行は当初の想定より密度が濃く、あっという間の滞在となりました。天気にも恵まれ、いろんな山頂からの眺望が最高級に素晴らしかったのは幸運の極み。なつかしのグラーシュの味わいも確認できましたし、美味しいディナーやワインも愉しみました。インスブルックやザルツブルクへお出かけの際などに何かのお役に立てば幸いです。

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最後に一言。30年振りのインスブルック、27年振りのザルツブルクを巡りながら、昔のホテルやレストランがしっかり営業を続ける一方で、消え去った所もたくさんあるのを知りました。栄枯盛衰や新陳代謝は当たり前といえばそうなのでしょう。生き残るためには変えるべきところは変える、固定観念には執着しない、という判断が要るのではないか。大いなる時間の流れに飲み込まれないために考えるべきことはいったい何か。偶然遭遇したシリア難民の前向きな眼差しからも「生き残る」というのは確固たる意思のなせるワザではないか、旅行中にそんなことをあれこれ考えた次第です。