朝から為替が喧しい

.opinion

ギリシャの動向を巡り、今朝一番から為替が大きく変化。ギリシャの破綻は€ドルが売られてリスクオンなため、€円も一気に4円髙。(追加)現地時間28日時点でギリシャはバンクホリディと資本規制の導入を発表。

・・・

greek26日ギリシャはEU、ECB、IMFの最終提案を来月5日の国民投票にかけると言い出しました。既に交渉数ヶ月ですから何をか云わんで、これは明らかな時間稼ぎ。さらにまた一ヶ月でも返済を延ばそうというのが見え見えです。

EU側はもう茶番に乗るものかというわけでしょうか、今月末の支払いがなされない場合は支援はなしとギリシャの動きを牽制。ギリシャ国民はもうヤバイと感じたのか、銀行からの預金引出しに殺到し、26日たった1日だけで1700億円が引き出されたとか。また27日には3分の1の銀行ATMで紙幣切れを起こしているらしい。

昨晩はギリシャ財務相がバンクホリデーの実施を匂わせたという報道が飛び出し(直後に否定したが、結局バンクホリデーへ)、クライマックス的状況を呈してきました。ギリシャのユーロ脱退はできることなら避けたいのが山々でしょうが、ギリシャの対応はあまりにも無責任・理不尽というのが世界のコンセンサス。(注)

そんなこともあり、今朝29日の為替市場は大きく動き出しました。ギリシャのユーロ圏脱退があり得るという現実、ユーロ圏の行く末に対する不安などからユーロドルが大きく売られたことで、ドル円やユーロ円も大きく円高に振れてきました。今週は株式市場も荒れるでしょう。なかなか喧しい週になりそうです。

(注)ギリシャのヴァルファキス財務相の専門はゲーム理論。要するに駆け引きが得意な人物。今年1月にギリシャで急進左派連合が勝利した後、チプラス首相が財務大臣に選任。ドイツの経済政策など何のそので、ヨーロッパのメディアでは大きく取り上げられている、この人物を追うだけでも面白そう。