ファン・ホッホ

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Vincent van Gogh と書いて、フィンセント・ファン・ホッホと読みます。オランダ語ではそう読むんです。ところが日本ではゴッホと勝手な読み方をしています。なんでだろ?

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かくいう私もオランダに行くまで知りませんでした。

1988年、仕事でオランダに行った時のこと。英語のGがオランダではHの発音になるではありませんか。水処理用語でいくと、Coagulation(凝集)は、コーホレーションという感じです。同じ頃、あるホテルのマネージャーから、あんたの英語はおかしい、GはHと発音するのだと云われたこともありました。

そこで、はたと気がつきました。それじゃ、ゴッホではなく、ホッホになる! オランダ人はオランダ出身の画家をゴッホとは呼んでいないのではないか。・・・・・ホンマにそうでした。オランダ人に聞くと、ホッホって云うんですもんね、たしかや。
ちなみに、英語ではバン・ゴーか、バン・ゴーク。

日本に戻ってきて、このことを人に云ってもなかなか理解してもらえません。日本では昔からゴッホといっているからいいのだとか、今更変えるわけにはいかないじゃないか、等というわけです。

ホンマに昔からゴッホって云っていたんでしょうか。
そうではなさそうな説得材料をひとつゲットしました。昭和25年に出版された本です(写真参照)。当時はたしかに「ファン・ホッホ」。それがいつのまにか「バン・ゴッホ」という和製用語になったのです。いったいどうしてなのか。誰か知っていたら教えて下さい。