LED電球の未来

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面白い記事を読みました。題して、「LED電球に未来はない〜ジェイク ダイソンインタビュー」。ダイソン氏長男のジェイクさんへのインタビューで、その中で彼はLED電球について興味深い点を指摘、現在のLED電球の寿命は額面より短い、未来はないと言い切っています。本当なのでしょうか。

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ジェイクさんが社長のジェイクダイソンライトは非常に高価なLEDライトを販売しています。普通のLED電球の10倍以上! なぜそんなに高いかというと、レンズを多用し明るさを確保する一方で、入念な熱対策を施しているからとのこと。

彼の説明によると、既存のLED電球は接合部が130℃以上に発熱し、それが性能を損ない寿命を短くするが、自社製品は熱対策を施し温度を下げて寿命を大幅に伸ばし、色や明るさを長期的に保つことができるそうです。

一方で、既存製品への批判は鋭く、

 「私は日本の家電量販店に出かけていき、たくさんの製品を見てきた。確かに安くて高寿命を謳う製品がたくさん並んでいるが、それらが本当に10年持つの かは疑問だ。我々が調査したところでは、そんな製品は1つもない。十分に強い光は出ていないし、4万時間も持たないだろう。(ジェイク・ダイソン インタビューより)

とのこと。つまり、現状のLED電球はいずれ正体が明らかになる、そんなものを売っていると未来はない、そんなことを彼は云いたいのでしょうか。

これを読んでいて、なるほどと思うことあり。拙宅では2011年の3.11以前から電灯のLED化を開始、3.11直後にほとんどの電灯をLEDに替えました。その総数、大小合わせて50灯ですが、この4年の間に2つの電灯が早々とダメになったのです。見かけはキレイなのに灯りが点かなくなったもの、焼けたように変色したものがそれです。

1日8時間とすると年2920時間、4年で1万時間強、それでダメになったのにはがっかり。LED電灯の定格寿命は4万時間といわれていますが、その半分もいっていないではないですか(怒)。要するに、4万時間保たないものがたしかにあったのです。

でも考えてみれば、定格寿命が4万時間というのは平均寿命であって統計的には1万時間のもあれば6万時間の長寿命があってもあり得ない話ではありません。データ分布が公表されていないので正確な話はわかりませんが、製品分散が大きければ1万時間のものでも有りそうです(だからといって保ちの悪さを納得するわけではありません)。ledhoshou15

パッケージを見ると、「定格寿命は設計値である保証値ではありません」と小さな字で書かれていました。でも、表に4万時間保つと大きく書かれた方を重視し、小さく書かれた但し書きに注意する人はどれほどいるのでしょうか。ダイソンさんの指摘は杞憂だ、「LED電球には未来がある」とメーカーが考えるなら、あまりにも早く使えなくなったLEDは不良品なわけですから新品交換か何かで対処して欲しいと願う次第。

要するに、LED電球はまだ発展途上。ダイソンさんの言い分が正しいなら、定格4万時間よりも早くに使えなくなるものがそろそろ顕在化してきます。その時日本メーカーはどう対処するのか。それ如何で未来があるかどうか、明らかになるでしょう。