葉毛

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庭の小さな花が綺麗だったのでパシャリ。ピクセル大にしてみると茎に小さな毛がいっぱい生えているのがわかりました。葉毛です。もともと花びらを撮りたかったのに拡大して見つけた茎の毛に心惹かれてしまいました。

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AをしようとしてBに遭遇すると、Bの方に心が揺り動かされるということはありませんか。たとえば、本屋でAという本を探していて、Bを見つけてしまい、Bの方が欲しくなってしまうというシチュエーション。蛇足ですが、オンライン書店にはない実書店の良さはそこにあったりします。

葉毛に戻ります。庭に生えてきた小さな白い花が日光に映えていたので写真を撮ろうと試みました。撮してみると何か奇妙な感じ。気になってピクセル大にしてみると、なんとまぁ茎にびっしり小さな毛が生えているではありませんか。びっくりですね〜。

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なぜ毛が生えているのか。いろいろ考えるのも御一興。一種の思考訓練になりますよ。ネットで調べると、動けない植物にとって断熱のために毛を生やしているという説明や、虫除けや水滴対応などいろいろ解説されているみたいですが。声なき植物自身の説明ではありませんので、まぁそれはそれとしておきます。

それにしても、写真を撮っている時には花びらの方に集中していたのに、撮影後全く注意を払っていなかった葉毛の方に心惹かれてしまうのは何か不思議。言うなれば、時間差感覚で2度味わう美味しさ・面白さ。

こんな経験はこれが初めてじゃありません。写真を撮っていると、何か自分を超えた視点で世界を見ているような、そんな不思議な感覚におそわれます。そういえば、こどもの頃、顕微鏡写真って好きだったなぁと思うことしきり。これもまた、見ているようで見えていないモノを見つける愉しさなのかもしれません。これもまた、生命の力というか、「神は細部に宿っている」ことを感じさせてくれます。

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(写真好きのための追記)このページの写真はLEICAのM MonochromにSummicron50mmで撮影。一番目は75cmの距離で撮影したものの中心部。2番目は1番目のものをピクセル大にしたもの。3番目は別写真のピクセル大。M Monochromはモノクロしか撮れませんので色情報はありません。私のレンズはデジカメのない時代の1990年製ですが解像度は抜群。その能力がM Monochromで最大限に引き出されているというわけでしょうか。