低炭水化物食で2年経過(糖質制限2年)

.Lowcarboあるいは糖質制限

2014autRF私の低炭水化物食の実践は先月10月末で2年経過となり、3年目に入りました。おかげで食後血糖値を抑えることができ、体調良好。また副産物として体重の大幅減(体内脂肪減)となっています。この間の経過については既に本サイトで記してきましたが、区切りの2年でまた整理しておくことにします。

なお、低炭水化物食とは日本では糖質制限のこと。既に一般化しつつある米国や英国、スウェーデンでは低炭水化物食(Low carbohydrates diat)として説明されていること、また制限という抑制的な響きが自分の好みではないこと等で、私は「低炭水化物食」(以下、LC食あるいはローカーボ食)という用語を使っています。(追記 11/6)

 

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ご飯、パン、麺類など糖質の多い食品を摂らない食事を続けて早2年。糖質を摂らなければ血糖値は上がりません。HbA1cは5.9以下で、ほぼ正常値をキープしています。当初は食後血糖値の大幅な上昇を抑えることによって糖尿病や合併症の発症を食い止めるのが主たる目的でしたが、何とか実現できているようです。

早朝血糖値は以下の通り。時々のアップダウンは前の晩の食事と測定誤差の双方を含んでいるので原因がはっきりしないのが難点ですが、それでもバラツキが少し落ち着いてきた感はあります。

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その一方で、炭水化物を減らしたことで体内脂肪がエネルギー源として動員され、体重は著しく減りました。最近は40年前とほぼ同じ約58kgとなり、10kg以上の減量で文字通り体の動きが軽くなりました。ただ衣服のサイズが合わなくなったのは痛し痒しというところです。さらに、感覚的には眼の疲れ、発汗、アトピーなどが改善してきたようです(ただし、データ的には不明)。

過去の報告は以下の通り。

糖質制限1ヶ月経過/ 糖質制限3ヶ月経過/ 糖質制限6ヶ月経過/
糖質制限9ヶ月経過/ 糖質制限1年経過

LC食で悪かった点は今のところありません。困るのは外出時の食事くらいでしょうか。
ラーメンやうどんは論外。街場の食堂やレストランはごはんいっぱいで、LC食としては不適だから。むしろ、居酒屋やフレンチ、イタリアンのレストランの方が炭水化物を摂らない食事が選択できます。そんな中で、コンビニの中でもローソンだけは糖質に配慮したパンやお菓子を販売しているので助かっています(既出)。通常食よりも外出時には注意が要るのです。

string14atmもう1つ。ビールと日本酒には糖質が多いので、この2つはほとんど嗜まなくなりました。暑い時の生ビールにも執着心はなくなりました。現在は蒸留系のお酒、焼酎やバーボンと糖質少なめのワイン、それに糖質もアルコールもなしの「オールフリー」を飲んでいますので、お酒で不便ということはありません。

LC食(糖質制限)では食材コストが嵩むという意見がありますが、それはやり方次第。お肉にしても高い牛肉ばかりを選べば大変ですが、他にも肉はあります。食材の質や鮮度を求めるなら、普通食でもLC食でも高いものを選べば高いということでしょう。

パンに関しては小麦粉の代替に国産大豆粉の「すずさやか」を使っていますが、正直これは高い。より安価な国産大豆粉で替わりができないか、今後検討していきたいと考えています。

 

今後はどうするか。試験的に開始したLC食ですが、血糖値の上昇を抑えるという当初の目論み以上で、体調もよく、体重減というおまけまで付いて大満足です。既にご飯や麺、パンの代替食材を手に入れていますから、普通食の必要性は全く薄れました。したがって、今後ともLC食は継続です。

BMIは現在20前後。摂取脂肪量と蓄積脂肪からの糖新生とがバランスされてくれば、それ以上の体重減少はどうなるのか。コレステロール系の数値はまだ変化中なので、まだ安定には届いていないのかもしれません。幸か不幸か過去の狭心症のため、3ヶ月に一度は血液検査をしていますから、変化を追跡できるので安心です。

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さてさて、糖質を摂らない限り、血糖値は上がりません。これは厳然たる科学的な事実(より正確にいえば、アドレナリン等のホルモン作用でも血糖値は上がりますが、外部からの摂食では糖質だけが原因)。この事実を未だに認めたくないのか、日本の糖尿病専門医は「バランスの良い食事」という名前の、カロリーだけは少ない、でも炭水化物いっぱいな食事を患者たちに強いています。これでは治る者も治りません。食後血糖値は確実に上昇し、血管を傷つけ、厄介な病気を引き起こすことでしょう。

家族に糖尿病の人がいる場合、あるいは肥満気味な人、食後の睡魔が激しい人等は、食後血糖値を一度計ってみてはどうでしょうか。深刻になる前ならLC食(糖質制限)で回復できるかもしれません。

私の場合、狭心症を患った8年前から、適度な運動と「バランスのよい食事」を実践していたつもりでしたが、「バランスはよい」つもりでも糖質いっぱいの食事だったため、食後血糖値の上昇は避けられませんでした。健康診断の血糖値では異常なしなのに何故だろうかと考え倦ねている時、たまたま本屋で見つけた糖質制限本のおかげで、LC食(糖質制限)を始めたところ、健康を取り戻しました。

自分で海外情報や専門書を読み込んでみると、LC食こそ科学的であること、既に米英ほかではそれが医学常識として定着しつつあること等を知りました。日本の糖尿病専門医などの薦めるカロリー制限とかバランスの良い食事などという耳触りの良い言葉に任せていたら、私の未来はどうなっていたことか。今更ながら、LC食の大切さを実感する次第です。

常識を疑え、という知恵を活かす場所は糖尿病の治療にもあるという話でした。

(追記)米国糖尿病学会はカロリー制限について科学的根拠が薄いと断言し、低炭水化物食などを推奨しています。

・・・糖尿病管理として、炭水化物、たんぱく質、脂肪という主要栄養物質を調整する(つまりバランスのよい食事を行うこと)というのは科学的根拠がCクラス、つまり根拠が薄い・・・(米国糖尿病学会誌 2013年)

一方、日本では今でも、その根拠が希薄なカロリー制限が主流です。なぜでしょうか? 過去の誤った方針を隠蔽するためなのか、今更変更できるかという開き直りなのか、あるいは推奨してきた責任者たちがその責任回避を狙っているのでしょうか。理由はともかく、科学的根拠のない医療は即刻撤回し、真摯に糖尿病医療に邁進して欲しいものだと願う次第です。